犬猫のシャンプー液の希釈とその保存についての注意!

2月9日~14日まで毎年恒例の日本人獣医師のためのカルフォルニア大学(デービス)セミナーに参加してきたのですが、今回、皮膚科の教授Dr. Peter Ihrkeから、新知見として以下のコメントがありました。
「犬猫の皮膚病で細菌感染が原因で起こる膿皮症の原因の一つに、シャンプー液の保存法についての問題が指摘されている」
シャンプー液を薄めて保存すると、その薄め方にもよるでしょうが、薄めすぎると液の中で細菌が繁殖しやすくなり、細菌の繁殖したシャンプーを使用すると皮膚の細菌感染の原因になります。シャンプー液を薄める際は、その使用する間際に規定量に薄めて使用するのが望ましいということです。

以前よく言われていたことに、「シャンプー液をあらかじめ薄めて使用せずに原液のまま、犬猫の皮膚に直接、垂らし、その後お湯で薄めて使用する方法は、良くない」というのがあります。これは現在でも正しく、直接原液を皮膚に垂らすと、その部分に対して刺激が強すぎて炎症を引き起こす原因となるので、あらかじめ薄めたシャンプー液を使用しましょうというものです。


原液を直接垂らすのは炎症のもと。











使用間際に適量に薄めて使いましょう。



このを聞くと、よく温泉地などの浴場には、あらかじめ薄めたシャンプーが備えてありますが、薄めすぎて保存していないか、保存の温度や湿度はどうか…、少し心配になりますね。シャンプーで清潔になろうと思って使用したら、逆に感染の元だったらいやですね。
今後、浴場に薄めてあるシャンプーがあった時には、匂いを嗅いで確かめてから使用しようと思います。

みなさんも確かめてくださいね!共にまたがんばりましょうね。